• さいたま市中央区にある医療法人泉仁会ハートクリニックです。当クリニックでは、高血圧症・脂質異常症・糖尿病・慢性腎臓病などの生活習慣病や不整脈・心臓弁膜症・心不全・心筋梗塞・狭心症などの循環器疾患や睡眠時無呼吸症候群などの診断と治療を行っています。
  • 新型コロナウイルス感染症に対する検査は、現在大きく分けて3種類が行われています;①核酸増幅法;RT-PCR法抗原検査法抗体検査法ですが、各々目的に応じた使い分けが必要です;
  • 【核酸増幅法:RT-PCR法】では、コロナウィルスの特異的なRNA遺伝子配列をRT-PCR法により約100万倍に増幅して、これを検出する検査法です:長所としては感度が高い(約70%)事ですが、短所としては検査に要する時間が数時間かかる事や高価な専用機器や熟練した人材が必要なことです;保健所や各地の医師会などで実施している検査ですが、被検者からの感染リスクには十分に注意することが必要です;最近は”唾液を使った”RT-PCR検査では、一般のクリニックでも健康保険を使って検査を行う事ができます;
  • 【抗原検査法】は、新型コロナウイルス表面にある特異蛋白をイムノクロマトグラフィー法を用いて検出する方法です;検体は”鼻腔拭液”を使いますが、検査時間が約30分と短いのが特徴です;RT-PCRと比較すると、陰性一致率は100%に近いのですが、陽性一致率が約67%と低いのが欠点です;鼻腔拭液を使った抗原検査では健康保険を使って検査を行う事ができますが、検者の感染リスクがあるので、被検者からの感染には十分に注意が必要です;現在検討されているのは唾液を使った抗原検査で、これが感度/特異度が良好だという事になれば、この検査法は有用性が増すものと思われますが、現在の法令では”抗原検査が陽性”となった場合には直ちに入院が必要となるため、さいたま市では入院設備のないクリニック等では抗原検査を推奨しない事になっています;
  • 【抗体検査法】は、新型コロナウイルスに感染してから約2-3週経過すると特異抗体(感染初期にはIgMおよび感染後期にはIgG)が生成されますが、イムノクロマトグラフィー法やELISA法を用いて抗体を検出する方法ですが、欠点は現在新型コロナウイルスに罹っているかどうかの判定には使えません;現在は主に”感染の既往を示す抗体を保有しているかどうか”を判定するための疫学調査に使用されています;また、抗体が防御抗体なのかどうかもまだ判明していません;この検査は新型コロナウイルスに現在罹っているかどうかを判定することはできないという事で健康保険は使えないため全額自費検査となります;複数のクリニックで、”抗体検査法”を行っているところがありますが、検査時点で新型コロナウイルスに罹患しているかどうかについては、この検査法では分からないので注意が必要です;
新型コロナウイルスに対する検査法の流れ

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